大村建築設計事務所BLOG

② エスキスを図面にする

② エスキスを図面にする

「構想」段階でのエスキスを、具体的な基本設計図書にまとめて行きます。

構造方式、設備機器、仕上材料等の耐久性、品質等を

予算とのバランスを考えながら検討していきます



実際に建物が建ってみるまでは、

設計図を見てもよくわからなかったという感想をよく聞きますが、

無理もない事かも知れません。図面には2つの制約があります。

1つは、本来3次元の立体を、上や横から見た2次元の平面に分割して表現しているという事。

もう1つは、実物を何分の1(通常1/50や1/100)かに縮小しているという事です。

エスキスの基本設計図には次の様なのもがあります。



 ● 配置図 ●

敷地の中の建物の位置付けを示します。

道路との関係、方位、日当り、外壁後退等がわかりますが、門、塀、テラス等の外構や、

造園計画も盛り込んでおくと敷地全体の状況をつかむことができます。

近隣との関わり方も考慮したいものです。1階平面図と兼ねることもあります。


 ● 平面図 ●

最も身近ないわゆる間取図です。

建物を各階で水平に切断して、真上から見た状態と考えて下さい。

部屋と部屋のつながり、各部屋の広さ、出入口や窓の位置、開閉方式、

キッチンや洗面台等の機器の位置等が表現されています。

予想される家具配置も、この時に書き込んでおきます。


部屋のつながり方や動線、家族の集まる部分とプライベートな部分とのゾーン分け、

居間や食堂等の広さや位置が家族の住まい方にあっているかどうか等、

住まいの利便性や機能性、生活への提案等はこの図面に一番よくあらわれます。


 ● 立面図 ●

建物の4方を横から見た外観図です。建物の高さ、屋根の形、

窓等の開口部の位置や大きさ、外壁の仕上材料等がわかります。

建物のデザイン上のモチ-フやイメージは立面図に一番よく表現されています。

街並に対する顔ともなる外観ですから、設計事務所も力を入れて慎重に計画しています。


 ● 断面図 ●

建物を垂直に切断して横から見た図面で、いわば縦方向の間取図です。

各階の高さ、各室の天井高、軒や庇の高さ、吹抜部分の状態等を表現していますが、

平面図と照らし合わせて見ると、縦方向への広がりや、関係がよくわかります。

断面図は室内の空間の雰囲気を最もよく表した図面で、断面をデザインすることによって、

空間はより豊かになると言えます。


 ● 仕上表 ●

外部仕上表と内部仕上表にわかれます。

外部仕上表には、外壁、開口部、ポーチ、テラスの床等の表面仕上げやその下地の材料が、

内部仕上表には、各室の床、壁、天井の仕上げや下地材料が、

一覧表にまとめられています。建築材料の種類は極めて多く、専門的な用語も多いので、

わからない材料は設計事務所に聞いてサンプルを見せてもらうのもよいでしょう。


 ● 面積表 ●

建築物の面積は外壁の中心線で囲われた部分とするのが一般的です。

各階の床面積や、その合計の延床面積、容積率(延床面積の敷地面積に対する割合)

建物の水平投影面積である建築面積、

建ペイ率(建築面積の敷地面積に対する割合)等を一覧表にしたものです。

床面積や建築面積の算定の仕方には様々な規則があり、

又、その地域の容積率や建ペイ率の規定を満たしていなければなりません。

詳しいことは設計事務所に聞いてみて下さい。

basicImg03.gif

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